ナレッジハブ『The Minimalist』創設にあたって

ザ・ミニマリストザ・ミニマリスト

社会はどんどん進歩していますが、大量生産・大量消費が一般的になると「これが本当の豊かさではないのではないか」という疑問を抱くようになりました。そして、その対極にあるミニマリズム(最小主義)を志向する人々が増えてきました。

あまり多くのモノを身の回りに持たずに、部屋を片づけてキレイにしていることが、ミニマリストだと言われています。しかし、それはミニマリストを表現する、ごく一部の内容にすぎないのではないでしょうか。

人々は「ミニマリスト」という言葉をよく口にしますが、果たしてそれが何たるかを真に理解しているようには思えないのです。そして、世に出回っているミニマリズムに関する文献もあまり充実していません。

そこで、皆さんと一緒にミニマリズムについて深く探究する知の冒険に出掛けてみたいと思うようになりました。長い間、そのアイデアを温めており、時間をかけて熟慮した結果、これは自分が(命のある間に)必ず行わなければならないミッションであるという確信にかわりました。そのため、この度ナレッジハブ『The Minimalist』(ザ・ミニマリスト)を創設するに至りました。

ミニマリズムというコンセプトに出会ったのは、イギリスでした。生まれ育った日本から単身武者修行のために渡英し、英国立大学でアートを勉強していた時のことです。様々なタイプのアートがありますが、ミニマリズムは何故だか自然と自分の心に響くような気がしました。多忙な日々を送っていたため、心がその逆を欲していたのかもしれません。しかし、ただそれだけだとは言い切れないような気がしました。そこで色々と調べているうちに、日本がミニマリズムの一大中心地だということが分かりました。

「灯台下暗し」というのはまさにこのことを言うのでしょう。日本にいた時は、全く気が付きませんでした。もしかしたら、あまりにも日本に浸透しており、深く考えることがなかったのかもしれません。異国で再発見した祖国、日本。卒業論文でも、日本のミニマリズムをテーマに論じました。

卒業してからというもの、課題提出がないがため、そして日々の生活に忙殺されて、ミニマリズムを深く研究するということがなくなっていきました。しかし、まだまだ整理しきれていないミニマリズムに関する知というものがあるに違いありません。

現代人は、あまりにも多くの物事を抱え込んでいます。その理由は、物質主義と大量生産・大量消費です。人々はモノを欲し、その欲求を満たすために突き進んできました。科学技術の進歩で、モノは量産できるようになりました。商業主義に踊らされて、人は次から次へと、モノを購入するようになりました。そして、モノを買うための現金を得るために、必死になって働くのです。モノを得るために働く。もちろん、生活にモノは必要です。しかし多くの人々が、必要以上のモノに手を伸ばしています。

あまりに多くのモノが眼前にあると、自分が今一体、何をしようとしていたか、集中力が途切れることがあります。極端な言い振りかもしれませんが、自分を見失いかねないのです。

人間の大量消費・大量廃棄の文化は、地球の環境を著しく害し、ひいてはしっぺ返しとして、人間に襲い掛かってきています。

現代人が多く抱え込んでいるのは、物理的なモノだけではありません。精神的にも、非常に多くの事柄が頭にあります。仕事の目標値、受験、人間関係、健康等、実に沢山の懸念や悩みを抱えています。

これらは、人間が高度の知能を有するために、起こったことです。人間は長い歴史の中で、実に様々なモノを発明しました。そして、科学技術は日進月歩で人々の暮らしを便利にし、加速させています。また人間は、知能が発達しているために、非常に深く物事を考え、時には絶望します。人間は、死を意識できる唯一の動物だと言われています。例えば、霊長類の猿といった非常に高等な知能を持った動物でも、先々の事を憂慮してクヨクヨしたりせず、絶望はせず、自殺することもないと言われています。つまり、今を生きているのです。

人間だからこそ、そのあらゆるしがらみから解き放たれるために、心身をクリアにする必要があります。

自らのミニマリズムの探求を極め、そして皆さんと共有・共感することが出来たら、それはこの上ない喜びです。

著者:長田拓也 Takuya Nagata. Amazon Profile

小説作家、クリエーター。英国立大学UCAを卒業。卒業論文では、日本のミニマリズムについて論じた。エコロジーやライフスタイル等、社会の発展に寄与するアート・ムーブメント『MINIЯISM』(ミニリズム)の創設者。欧州各地でライターとして様々な分野で活動し、後にナレッジハブ「The Minimalist」(ザ・ミニマリスト)をローンチ。

かつてブラジルへサッカー留学し、リオデジャネイロにあるCFZ do Rio(Centro de Futebol Zico Sociedade Esportiva)でトレーニングに打ち込む。日本屈指のフットボールクラブ、浦和レッズ(浦和レッドダイヤモンズ)でサッカーを志し、欧州遠征。若くして引退し、単身イングランドに渡った。スペイン等、欧州各地でジャーナリスト、フットボールコーチ、コンサルタント等、キャリアを積む。クリエーティヴ系やテクノロジー畑にも通じる。ダイバーシティと平等な社会参加の精神を促進する世界初のコンペティティヴな混合フットボール「プロプルシヴ・フットボール」(プロボール)の創設者。
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