日本で生まれた扇子は、西洋のアート界に衝撃を与えました。また、西洋アートは扇子に影響を与えました。扇子と西洋の芸術界の出合いと相互作用について、詳しく見てみましょう。
扇子の西洋への伝来
扇子が西洋に伝わったのは、16世紀後半のことです。日本からヨーロッパに伝わった扇子は、実用的なだけではなく、精巧で美しい外観が高く評価されました。ポルトガルやスペインの商船が日本や中国といった東アジアから輸入し、ヨーロッパの上流階級に受け入れられました。
扇子は17世紀には、社交界の女性にとって必須のファッション・アイテムになりました。扇子は上流階級のステータスの象徴となり、お互いに豪華な装飾を競いました。
扇子は実用的な道具の枠を超え、所有者の品位を表す芸術作品になったのです。
西洋アートが扇子に与えた影響
ヨーロッパに渡った扇子は、西洋の絵画や芸術様式の影響を受けました。
17世紀後半から18世紀前半:
バロック時代(17世紀後半から18世紀前半)には、劇的で動的な絵柄が扇面に描かれました。
18世紀中頃:
ロココ時代(18世紀中頃)には、繊細で優美な絵柄が扇面に描かれ、豊かな装飾が施されました。
18世紀後半~19世紀:
産業革命で扇子も量産化の時代に突入しました。18世紀後半から19世紀にかけて、一部の扇子の生産は機械化されました。イギリスやフランスで、多くの扇子工場が作られました。その結果、大量生産され価格が下がり、中流階級にも手が届くようになりました。また、流通量が増えたため、扇子のデザインも多様になりました。
19世紀後半~20世紀初頭:
アール・ヌーヴォーの自然のモチーフや曲線美が19世紀後半から20世紀初頭にかけて、扇子にも見られるようになりました。その時期に隆盛した印象派も扇子のデザインに影響を与えました。
扇子が西洋アートに与えた影響
芸術運動の中心地となってきたフランスで、人々は扇子に大きな反応を示し、扇子の影響を受けました。
19世紀中頃にヨーロッパで日本美術が展示されたことで、ジャポネズリーやジャポニスムと呼ばれるブームが起こりました。日本美術の独特のスタイルは、西洋の多くのアーティストに影響を与えました。
とりわけ印象派のアーティストの作品には日本を題材にしたものが多く見られ、扇子も登場します。
その代表的な作品がクロード・モネの『ラ・ジャポネーズ』です。
エドガー・ドガの作品には「踊り子と扇子を持つ女性」や「扇子を持つ踊り子」の絵画が複数あります。
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著者:長田拓也 Takuya Nagata. Amazon Profile
Follow @nagatackle小説作家、クリエーター。英国立大学UCAを卒業。卒業論文では、日本のミニマリズムについて論じた。エコロジーやライフスタイル等、社会の発展に寄与するアート・ムーブメント『MINIRISM』(ミニリズム)の創設者。後にナレッジハブ「The Minimalist」(ザ・ミニマリスト)をオープン。
かつてブラジルへサッカー留学し、リオデジャネイロにあるCFZ do Rio(Centro de Futebol Zico Sociedade Esportiva)でトレーニングに打ち込む。日本屈指のフットボールクラブ、浦和レッズ(浦和レッドダイヤモンズ)でサッカーを志し、欧州遠征。若くして引退し、単身イングランドに渡った。スペイン等、欧州各地でジャーナリスト、フットボールコーチ、コンサルタント等、キャリアを積む。ダイバーシティと平等な社会参加の精神を促進する世界初のコンペティティヴな混合フットボール「プロプルシヴ・フットボール」(プロボール)の創設者。
クリエーティヴ系やテクノロジー畑にも通じる。スペース カルチャー & エンターテインメント ハブ『The Space-Timer 0』をローンチ。
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